2026年8月9日、理工系分野に関心を持つ女子中高生を対象とした「女子中高生夏の学校2026」に、日本地形学連合として参加しました。当日は太田会員(新潟大学)を中心に、南雲会員(土木研究所)、若狭会員(弘前大学)、小口会員(東京科学大学)、李(北海道大学大学院)、Emerik(埼玉大学大学院)が現地対応しました。また、早川会員(北海道大学)は展示する3Dプリンターの地形模型の準備など、事前の企画・支援を担当しました。

午前中は実験・実習の時間で、東京や福井、茨城、鹿児島など全国各地から集まった5名の生徒さんが参加してくれました。まずはみんなで自己紹介をしたあと、2018年の北海道胆振東部地震で起きた土砂災害の様子をVRで体験してもらいました。ゴーグルをつけると、実際に崩壊した斜面の中に入り込んだような感覚になり、写真や映像だけではなかなか伝わらない地形の広がりや崩れ方を、体を使って感じてもらえたようです。順番待ちの間には、世界各地のいろいろな地形の写真をポストカードにしたものを見せながら、こんな地形もあるんだよ、というお話もしました。その後は、鹿沼土を使った斜面崩壊の実験を行いました。急斜面で地面が崩れていく様を観察し、場所によって崩れ方が全然違うことに驚いたり、「もっと知りたい」と目を輝かせてくれる生徒さんが多く、とても印象的でした。



お昼を挟んで午後はポスターセッションです。地形学がどんな学問なのかを紹介するポスターに加えて、3Dプリンタで出力した高精細地形模型と、午前中にも使ったVR体験コーナーを設置しました。模型は実際に手に取って、指先で山や谷の高低差を確かめられるのがいいところで、画面や地図だけでは分かりにくい地形の立体感を、直に感じてもらえました。VRの「はいり込んで見る」体験と、模型の「さわって確かめる」体験、両方を用意したことで、地形の面白さをいろいろな角度から楽しんでもらえたようで、ブースには合わせて30人ほどの生徒さんが立ち寄ってくれました。

同じ時間帯には、若狭会員による「モヤモヤ相談カフェ」も開かれていました。理工系に進みたいけれど、親や先生に反対されそう、女子が少なくて不安、一人暮らしやお金のことが心配、周りに理系の友達がいなくて自信が持てない・・・そんな率直な悩みを抱えた生徒さんたちが、次から次へと相談に訪れていました。

振り返ってみると、実際の土を使った実験や、VR・3Dプリント模型といった新しい技術を使いながら、地形や防災のことを楽しく身近に感じてもらえる、あたたかい雰囲気の一日になりました。参加してくれた生徒のみなさんが、少しでも理工系の世界に興味を持つきっかけになっていたらうれしく思います。
この一日の詳細については、9月に京都大学防災研究所で行われるJGU学術大会のポスター発表で報告します。
